(昭和58年頃ズリ山から撮影した風景のパノラマ。田中忠四氏撮影)
1980年に閉山した北炭清水沢炭鉱には3つのズリ山があります。初代は最も高く、清栄町の夕張川沿いにそびえる高低差60mほどのもの。2代目は電力所の灰山(アク山)の横に積み上げたもの。3代目は川の向こうの山の斜面に積み上げたものの、程なくして閉山したため、あまり高くならなかったもの。閉山直前の写真には、川の向こう側へズリ捨て線が延びる様子が写されています。
(2018.6.12 一番高いズリ山が初代ということがわかったので、記載を変更しました。)
多くの場合は清水沢のズリ山と言えば、初代の一番高いものを指します。もともと平坦な農地に積み上げられたため、頂上まで登ると360°見渡すことができる、谷間の夕張市内にあってとても貴重な場所です。そして10分程度で山頂までたどり着くことができます。
NPO法人炭鉱の記憶推進事業団が2011年に開催した夕張清水沢アートプロジェクトを契機に、夕張市から許可をいただき、ズリ山をもっと親しまれる存在として活用しようと、草刈りや階段作りなどのズリ山整備作業を地域内外の方々とともに少しずつ行なってきました。2013年からは地元の方と有志で草刈りや階段・ベンチのメンテナンス作業を行っています。
現在は地元の方の散歩コースとしても愛されるだけでなく、夕張のこれからの中心部の姿を一望できるスポットとして認知され、修学旅行生が見学に訪れるまでになりました。炭鉱のまちのシンボル・ズリ山に登ることで、地域の姿を知っていただけたらと思います。
ズリ山に登る際の注意
安全に十分気をつけて登ってください。ズリ山登山は自己責任でお願いします。
階段がグラグラしている部分などがあった場合、危険ですので足をかけないでください。
階段が原因で怪我を負った場合でも、当方は責任を取りかねます。
冬場は積雪で危険です。