鈴木菜々子滞在日記 9/13-16

愛知県立芸術大学4年生で夕張出身の鈴木菜々子さんが、清水沢コミュニティゲートを拠点に卒業制作の滞在制作を行っています。
(鈴木さんは若菜中央小2年生まで夕張にいました)

※鈴木さんは清水沢プロジェクトのガイドラインに基づき、愛知から札幌の実家に帰省後2週間待機していただいた上で活動を行っています。

卒業制作は“夕張にちなんだ「布」を作り、それを市民のみなさんに使ってもらうと何が起こるかという実験”だそうです。
デザイナーとして働くことが決まっている鈴木さんは、デザイナーが地域にどういう接点を持つことができるかを考えたいと思い、そのフィールドを故郷の夕張としました。

札幌と夕張を行ったり来たりしながらの活動となりますが、これから時々、滞在記録を書いていただこうと思います!

滞在日記 9/13-16

こんにちは。愛知県立芸術大学デザイン科四年生の鈴木菜々子です。卒業制作のため、故郷夕張にまた時々来れることになり、とても嬉しく懐かしい気持ちです。(コロナ対策で、実家に待機したのちに夕張inしてます)
卒業制作での布制作のため、お世話になる工房にて道具のことやあれこれを尋ねたり、生地の題材資料集め・実験をすることが今回の目的です。

では、滞在を一旦終えたいま、どうだったのか、、!書いてみたいと思います。

櫻井亮さんの木工工房、もっち(菅原もと代さん)のシルクスクリーン工房にお邪魔しました。どちらの工房も、ものづくりの空気がグイグイきて、ワクワク、早く自分も作りたーい!という気持ちになりました。
お二人とも親切に、プランを聞いてくださったり設備の説明をしてくださったり。制作のイメージがより具体的になりました。ありがとうございました。またお世話になります‼️

続いて、小野農園さんに熟しすぎたメロンを頂き、メロン染めに挑戦。はじめての試み。うまくいくのか⁇

ぐつぐつメロンを煮込み、染液をつくります。キレイなオレンジ。ルンルン。なんだか、キレイな色に染まりそうです、、!!

なんと、、残念!!
染まりません、、!!
布にうまく色が入りません。これは、要実験です。布の種類や染め方を変えて、また挑戦してみたいと思います。失敗は成功のもと。ってね。

模様の参考のために、ズリ山に登り炭鉱住宅の写真を撮ってきました。暖かく、風が心地よい。ズリ山散歩にはもってこいの天気です。遠くの川が光り、ススキがふわふわ揺れていて、なんとも美しい景色。秋の始まりを感じました。
夕張の昔ながらの住宅の屋根は、トタンの赤と青の絶妙な色合い。木々の緑に囲まれて赤と青の屋根がピシッと並ぶ光景は、なんだか懐かしくてユーモアがあります。雪に囲まれた景色もまた、良いだろうなぁ。この景色を、布におさめられたら。とても素敵になると思います。

須藤手芸店にて、飛び入りで編み物を教えてもらったり、スイカをいただいたりしました。
おばあちゃんたちは本当に元気で、手先が器用。皆さん、自分で編んだ毛糸のお洋服を着ていて、それがまたお似合いで素敵です。
最近の出来事から、昔の夕張の話、政治の話まで、たくさんのお話を聞かせて頂きました。面白おかしい世間話に大笑いしながら、楽しい時間を過ごしました。「ななこちゃん、また来なね。」「楽しみにしてるね。」なんて言われると、少し帰るのが寂しくなりました。夕張でのお友達ができて嬉しいです。
またみなさんに会いに、編み物しに来ます。ありがとうございました。

お店の猫ちゃんにも、こっそりガラス越しに会いに行きました。やっぱりかわいい。

そして、毎回札幌から連れてきてくれて色々な相談になってくださる清水沢プロジェクトのまなみさん、大感謝です。ありがとうございます。この恩は作品にてお返しできるよう、、精進します。

以上、今回の滞在でのハイライトでした。
また時々夕張に出没すると思いますが、そのときはどうぞよろしくお願いします。話しかけてくださると、とても喜びます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

(文・写真/鈴木菜々子)