メイボン尚子滞在「アートで夕張とスコットランド・アバディーンをつなぐ」
スコットランド・アバディーン市在住のキュレーター・メイボン尚子さんが、6月4日〜6日の3日間、清水沢コミュニティゲートに滞在しました。
アバディーンは石油とガスの産出で有名な都市。夕張とは、エネルギー産業により発展したという共通点があります。しかし夕張は、すでにその主要産業が衰退し、すでにあらゆる問題に直面する先進地域となっています。
今後必ず来るであろう資源の枯渇という問題を予見し、今アバディーン市は「その後」を見据えようとしているところだそうです。
主要産業が衰退した時に、アートが問題を解決したり産業の代わりにはなり得ないだろうけれども、自らの地域を見直したり、アイデンティティの形成にアートが果たせる役割があるかも知れないという仮説のもと、似たような性格を持つ夕張とアバディーンで、アートによる交流を図れないものかを探るため、尚子さんは夕張にやってきました。
2日間で夕張のあらゆるところを回り、5日夜はコミュニティゲートでトークイベントを開催。15名が一品持ち寄って集まり、初物のメロンに舌鼓を打ちつつ、尚子さんにスコットランドやアバディーンという街の紹介や、アバディーンのアートセンターで行われている文化芸術活動の状況などについて紹介していただきました。
トークに2時間、一人ひとりの自己紹介はバックグラウンドを尚子さんが細かく質問していったので2時間、計4時間(笑)
しかしそのおかげで、参加者それぞれがアバディーンを鏡に、夕張というまちを見つめなおす時間になったと思いますし、尚子さんにとっては夕張というまちの人材の多様性を実感する場になったと思います。
わずか2日半の滞在時間で、元炭鉱マンへのヒアリングや取材対応のお手伝い、学校訪問など、信じられない濃密スケジュールをこなした彼女。
その中で私たちも、夕張の文化の厚みや、在野のアーティストたちの力強さを再認識することができました。
まだまだどうなっていくかわかりませんが、今後、民間レベルかつアートという観点から、両都市の交流が始まっていきそうです。
私もアバディーンを訪問し、真剣にまちのことを学んでみたいと思います。