私的解説1「ききクマさん」「過去は今によって変わり、未来は今によって2014」

「そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト2014」作品の、プロジェクトディレクター的ご案内。

三沢可奈「ききクマさん」

2014-10-05 15.45.56
ききクマさんは、会場内で交わされるいろいろな話に耳を傾けています。
アートの感想であったり、思い出話であったり。

このクマさんは、そんな三沢さんの代わりです。
作者三沢さんは卒業生で社会人ですが、地域の方との焼肉パーティーなどではすぐに溶けこんで、たくさんの地域の方と仲良くなっていました。
アートプロジェクトを支えるスタッフとしても、後輩をサポートしています。
なので、少々お疲れのききクマさんもいます。
寝ている子がいたら、やさしく「起きてね」と声をかけてあげてください。

なお、会場内に6体いるききクマさん。最後の1体はめちゃくちゃ探しにくいです。
ぶっちゃけてヒントをいうと、2階ではありません。
「ききクマさんを全部探せなくて夜も眠れない」というお客さまもいました。ぜひ探して安眠してくださいね(笑)

端聡「過去は今によって変わり、未来は今によって2014」

2014-09-20 12.11.28

写真の腕が悪すぎて、肝心なものが写っていません…(汗)
が、発電量や出炭量のデータが、循環する水に映しだされています。

実はこの作品、元炭鉱マンの方はかなり気にします。
自分が働いていた頃の数字を目で追うように。

単純な記録(データ)に見えても、その数字の向こうには、石炭を掘っていた人々や電気を作っていた人たちがいます。
それを支えていた家族や、社会があります。

端さんは「水には記憶を宿すことができる」といいます。
命のミルクをイメージした白い水は記録を投影することで記憶を宿しました。
その水が循環していくことで、過去から今へ、そして今から未来へと何を起こしていくかを考えさせてくれます。

札幌国際芸術祭の地域ディレクターを務めた端さんが、多忙極まる中で作成した渾身の作品です。

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作品紹介、プロが撮ったまともな写真はこちらをどうぞ
参加アーティスト・作品
(プロジェクトディレクター・佐藤真奈美)