炭鉱遺産を所有企業と協働して公開するしくみ「清水沢アートパワープラント」フィナーレ
2014年8月12日をもって、3年度に渡り常設展示を行っていた「清水沢アートパワープラント」を終了しました。
8月13日から所有企業の東亜建材工業さんがお盆休み、18日からは「そらち炭鉱の記憶アートプロジェクト2014/夕張清水沢」の制作に入ります。
8月23日〜10月13日の土日祝19日間の公開です。
会期中の平日(休催日)と会期終了後の見学については未定です。
決まりましたらお知らせします。
8月12日午後4時前、奥様が夕張出身でお墓参りに訪れたというご一家と、発電所建物前でお会いしました。
見学できるとたまたま知ったので…と、清水沢ウォーキングマップを手に。
実は、以前から頼めば見学をさせてくれていた東亜さん。
産業廃棄物処理業者、ゴミ屋…いろいろなうがった見方が、この建物を炭鉱遺産としての評価から遠ざけていたのかもしれません。
公開以前は不法侵入が絶えなかったそうです。
東亜さんの場内はダイナミックです。
厳密に分別されたブルーシートの山、砕いた碍子やアスファルトの山、流木の山、いろいろな色の土の山などが、数日の間にまるで生き物のように変化します。
アートプロジェクト会期中も土曜日は操業日なので、重機が稼働している様子を遠くからですがご覧いただけます。
また、何度もお越しいただいているうちに、「あれ?前来た時とちょっと違う」ということにお気づきになると思います。
「公開をすることで、ゴミ屋がちゃんとやっているということを世間に知ってもらいたいんだ」と牟田社長はおっしゃいます。
わたしたちも「清水沢アートパワープラント」により、アートプロジェクトを契機に炭鉱遺産が存続し、夕張に残る数少ない巨大な炭鉱遺産を広く公開することができたことはもちろん、正しい産業廃棄物処理の現場を一般の方々に見ていただくきっかけになったことが本当によかったと感じています。
さあ、3年ぶりのアートプロジェクト。
未来へつながる「なにか」のきっかけを掴めるものになるよう、全力を尽くします。
2011年4月撮影